将来のための投資あれこれ・たまにねこ

リタイア後のための資産形成をインデックス投資を中心にしています

個別株投資は必要か

 インデックス投資をしていると、退屈なので、個別株投資に興味がでてきます。今回は個別株投資の必要性についてです。結論から言うと、私は老後のために投資・資産運用をしているので『不要』となりました。結論は人によると思います。

 私が個別投資は不要との結論に至った理由は以下の通りです。一言で言うと、

『投資対効果が悪いから』

ここでいう投資対効果とは、資産運用の手段としての効率ではなく、もう少し広い視点での投資対効果となります。

f:id:chiro-hyou:20210516135345p:plain

なぜ投資対効果が悪いのか

 個別株に投資するということは、その企業の業績、将来性、財務の健全性、競合との優位性、参入障壁の有無、マクロ視点でのその業界の見通し、、など様々な視点での考察が必要になります。もちろん、これらを調査、検討し、どこに投資するか検討することは意味があると思います。興味のある業界、企業に対する見識を深める意味でも良いと思います。

 ただ、私は(おそらく多くの方も)、投資を将来の資産形成のために実施しており、投資はあくまでその手段です。これらの調査、検討をすることで必ずインデックス投資より成果がでるならまだ良いですが、必ずしも良い結果が出るとは限りませんし、資産運用のプロがやっているアクティブファンドのほとんどがインデックスファンドに長期間の成績では成果を上回っていないという事実を考慮すると、素人の我々が個別株投資をしても、インデックスファンドの成績より下回る可能性が高いと考えるべきです。

 時間が無限にあるなら、これらをすることは良いですが、時間は限られています。個別株の調査、検討に時間を取られるなら、他の勉強をして自分の人的資本を豊かにしたり、有益な人脈を作って社会資本を強化するとかのほうに時間を使うほうが有益だと思いますし、バランスもとれます。資産運用で分散が必要なように、自分の時間をどう使うか?の分散もリスクヘッジの観点から重要だと思います。ということで、私は個別株投資は『投資対効果が悪い』という結論になりました。

 

個別株の勉強は役に立つのでは

 個別株の調査をするうえで、IR情報や財務諸表などをみて勉強し、投資に役立てることは今後の仕事においても役に立ち、自分の人的資本を蓄えることになるのではないか?

 確かにそういう観点もあると思います。ただ、だったらそれを普段の仕事の中でやればいいだけです。今の世の中は、特に先進国は市場が飽和しており、売り手市場ではありません。どんな仕事であれ、顧客の課題、ニーズを考えながら仕事をすることになります。部署や役割によってはこういうことを考えない立場の人もいるかもしれまんせんが、ほとんどの方は顧客のことを考えないと業務は成り立たないはずです。であれば、顧客分析をする中でIR情報なども調査対象にすれば良いのです。そして、それを踏まえて顧客への提案に生かしていけば良いだけです。実際の業務に役立てることができるようになれば、貴方の評価はあがり、資産運用ではなく、本業の給与所得なり、事業所得を増やす力になりますので、確実に貴方の資産を増やす力になります。

 『そんなうまくいく可能性は低いよ。。』と思っているなら、個別株の調査なんて貴方にとってその程度の成果しかもたらさないということです。つまり、単に趣味の領域の話ってだけです。

 実は私もそう思っています。前回の記事で書きましたが、IR情報なんて見ても大したことは分かりませんし、それを分析しただけで業務に役立て、顧客課題やニーズがわかるなら、今の日本経済はこんな停滞していません。『個別株投資は必要だ!』と言っているのはポジショントークの方がほとんどで、論理的な必要性をきっちり説明してる書籍やメディアも私は今のところ見たことがありません。

※しつこいですが、IR情報を分析しても、それをそのまま、業務に役立てることは難しいと言っているだけで、IR情報の分析自体はその企業を知るという観点では意味がありますし、財務諸表の見方などは基本知識の部類だと思いますので、習得すること自体は意味があります。

 

結論:個別株投資は不要

 個別株投資をしたからと言って、インデックスファンドより良い成績を出すのは難しいし、IR情報などの勉強と言う意味でも、日常の業務活動の中でやれば良いだけ(仕事してない方なら一般教養として勉強すれば良いだけ)の話です。それを投資に活用して、個別株投資をする理由にまではならないです。

 また、個別株投資をするには、時間もそれなりに必要になり、時間の使い方として効率悪すぎで、むしろ人的資本、社会資本を強化するほうにその時間を割くほうがリスクヘッジにもなります。

つまり、個別株投資は『投資対効果が悪いため不要』というのが私の結論です。

 ただ、趣味として個別株投資をする分には良いと思いますし、私もリタイア後は趣味の領域として少し(その株がたとえ紙屑になっても大丈夫な範囲で)やってみようと思っています。

 

 余談ですが、今、個別株を買うとしたら、私が買ってもいいと思える銘柄は1銘柄だけです。その銘柄名はコカ・コーラ。なぜか?は本題と違う話になりますし、飲み屋トークの領域を出ない話なので割愛します。